LANCIA DELTA INTEGRALE 16V
2014/11/11
ECU現車セッティング(DIMSPORTベースデータ使用)・不具合箇所特定
最大出力190.5ps/5856rpm 最大トルク26.5kg・m/4428rpm
最大出力250.7ps/6268rpm 最大トルク32.3kg・m/4692rpm
今回は他社様でエンジンを新規で組まれたランチア デルタ インテグラーレ 16VのECU現車セッティングを施工しました。
まず作業を始める前にお預かりした状態そのままでパワーチェックを実施したところ、190.5psとの結果でした。
ブーストはそれなりに上がっていますが、明らかに空燃比やパワーラインがおかしく、シャシダイ上で踏んでいるだけでもちょっと?という感じでした。
原因としては、現車に状態や取り付けられているパーツとデータとのマッチングが良くないという事が言えると思います。
あとは不調の原因を探っていると、社外の点火系装置が明らかにおかしいので、今回はキャンセル(機能させず)してセッティングをさせていただきました。
この車両は年代的にOBDでもありませんし、ROMがフラッシュでもありません。
作業的には、昔ながらのROMチューンになります。
DIMSPORTのベースデータを使用していますが、セッティングを進めていきオーナー様指定のブーストを掛けようとすると、どうしてもDIMSPORTのベースデータだけではセッティングしきれない部分があったので、そのベースデータにはない部分を色々な機材を使用してマップを確認し書き換えたい箇所を特定し、無事にセッティングが完了しました。
この事象の一番の原因は、インジェクターが変更されているという事だと考えます。
グラフの詳細についての説明ですが、青ラインはセッティング前、赤ラインがセッティング後です。
ちなみに、セッティング前よりセッティング後の方がブーストは低いです。
なぜかというと、セッティングをしていくうちに、現状の燃料系ではすでに1.15で限界になりました。
今回の事例は、ただむやみにブーストを上げれば速くなるという事では無いことの良い例になったと思います。
セッティング後のオーナー様のご感想は、車を動かし始めたらすぐわかった!というくらいの変化を感じていただけました。
もちろん全開時のみではなく、アイドリングからパーシャル領域まできっちりセッティングさせていただいていますので、このような変化を感じていただけたと思います。
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