2009 FORD MUSTANG GT MT

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2017/9/3

エンジンECU現車セッティング(SCT X4使用)

最大出力279.3hp/5,729rpm、最大トルク39.2kgキm/4,377rpm

最大出力288.5hp/6,000rpm、最大トルク40.2kgキm/4,232rpm

今回はフォードマスタングGT V8 MT車のエンジンECU現車セッティングになります。
こちらの車両はアメリカのチューニングメーカーのパワーアップパッケージとして製作されて販売されている車両を購入されたとの事でしたが、更なる出力アップのご希望という事で現車セッティングを行いました。
 
今回もまずは現状の確認から始めました。当社のECU現車セッティングでは一番重要で不可欠な部分だと考えています。ここをしっかり時間をかけ行う事で後のセッティングがより安全で正確に出来るのです。
具体的な内容としては、空燃比センサー、エンジン音を聞く為のノックセンサー、吸気温度計測の為のセンサー等を追加で取付けシャシーダイノを使用しエンジンECUへの入力信号に加えて確認しながらロギングしていきます。少しづつエンジン回転を上げエンジンからの異音や各センサーからの異常がないか全て確認していきました。全てにおいて異常が見られなければ全開走行時の現状での出力計測に入ります。ここまで下準備に時間を費やすのは他では無いのではと思います。そこが9RECORDS現車セッティングが他と違う点では無いかと思います。
 
現状の出力測定ではエンジンパワー279.3hp トルク39.2kgキmという数値でした。
やはりパワーアップパッケージという事もあり、ノーマル車両と比べると出力は高いものでした。
しかし、アクセルレスポンスの面でハーフアクセル時などロギングしたデータを確認すると、アクセル踏み込み量に対しスロットル開度量が多くなっている事がわかりました。この状態ですとハーフアクセルから更に踏み込んだ時のアクセルコントロールもしづらくなってしまったり、アクセルペダルを少し踏んだだけで回転が上がってしまうという事が起きてしまいます。『低回転域ではパワー・トルクともすごく感じるのに高回転域ではアクセル量に対して実際の加速感が変わらない。』というフィーリングになるかと思います。
 
今回のセッティングではこのアクセルレスポンスに重点を置いて、アクセルペダルを踏んだ分スロットルを開けるというデータを製作しセッティングしていきました。また、今回のセッティングではSCT X4というディバイスを使用し前回のマスタングGT同様ノーマル時のマップデータに一度書き換え、新しいデータを製作入力し車両に最適なECUデータにセッティングしていくのですが、やはりSCTデータ製作時のインテークの違いなのかエアフロメーター信号電圧の数値に問題があり現車のエアフロメーター電圧特性を監視と計算しエアフロメーター信号を使用するマップデータを全て変更製作しなくてはいけません。エアフロメーター信号電圧の変更はアイドリング、低回転域から高回転域までの全領域において必要になるのでセッティング完了まで続く作業になります。かなり時間も労力もかかる作業ですが、これをしっかり行う事でエンジンECUが正確な吸入空気量の計算をする事が出来ます。
 
エアフロメーター信号電圧はインテークのエアクリーナーの後ろ側に付いているエアフロメーターセンサーにより信号が送られます。という事はエアクリーナーが変わっている場合にはその都度セッティングをしないと吸入空気量の正確なデータが伝達されていない状態で走行しているという事になります。ですのでエアクリーナー交換時にはセッティングは必須だと考えています。実際にアメリカのECUデータをディバイスで通信して販売するメーカーにはセッティングECUデータとエアクリーナーを一緒に販売しているところもあるようです。
 
セッティングが無事に完了し、セッティング後の結果ですがピーク時の
エンジンパワーが288.5hp/5,729rpmトルク39.2kgキm/4,377rpm
セッティング前と比べるとエンジンパワーが9.2hpアップ!トルクが1.0kgキmアップ!
今回はパワーアップパッケージ車両でしたのでもともと出力が出ていましたが、より細密に現車セッティングを行った事で更に出力アップする事が出来ました。またアクセルレスポンスも改善されアクセル踏み込み量に対してリニアにスロットル開度量が比例する乗りやすいフィーリングにする事が出来ました。
 
今回はパワーアップパッケージ車両のセッティングでしたが、車両の現状をしっかり把握し、車両に合ったセッティングをする事で更なる出力アップが可能だという事が証明できました。9RECORDS現車セッティングはこれまでの輸入車セッティングとは異なり既存データに頼らず現車に常に目を向け、その車両に何が必要なのかをオーナー様のご希望を踏まえながらデータを製作していきます。また日本の道路状況や走行環境などにも考慮してセッティングを行っております。
ぜひ輸入車の現車セッティングにご興味がございましたらいつでもご連絡下さい!
お待ちしております。
 
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マスタングGT MT 吉田
 
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