2011 FORD MUSTANG SHELBY GT500
2016/7/26
スーパーチャージャーダウンサイズプーリーによるブーストアップ
ECU現車セッティング(SCT SF3/9RECORDSオリジナルデータ使用)
最大出力790.0/6,282rpm、最大トルク91.8kgキm/4,353rpm(ブースト1.2k)
最大出力822.3hp/6,367rpm、最大トルク100.4kgキm/4,652rpm(ブースト1.5k)
今回は9RECORDSシェルビーと同じサイズのケニーベルスーパーチャージャーを搭載しアメリカンレーシングヘダーズ社 (ARH)のヘダーズを装着したシェルビーGT500のブーストアップセッティングです。
今までも何度かご紹介してきましたが、スーパーチャージャーのブーストアップは使用するスーパーチャージャーのプーリーサイズを現状よりダウンサイズすることによりブーストを上げていきます。アンダーサイズプーリーによるブーストアップの詳しい内容につきましてはダッジ チャレンジャー(2016年9月12,20,10月5日)のセッティング事例をご参照ください。
今回のお車はドラッグレース出場を控え、現状の把握とハード面(デフ交換)とともに最終的には現在よりもブーストを競技用に上げたいとのことで作業に入りました。
まずは現状の把握として一度シャーシにセットしパワーチェックを行いました。もともとパワーが出る仕様でしたので通常使用しているタイヤではスリップを起こし計測が不可能でしたのでドラッッグレース用のタイヤに履き替えての計測になりました。また、ビッグスロットル装着車ということもあり今までの経験からアクセルのハーフコントロールが難しい特性があるだろうと予測できましたが、やはりアクセル踏込み量に対しスロットル開度量との幅が大きく開きハーフ時のコントロールが難しい仕様だという事がわかりました。その他にも全ての項目において現状把握や改善点などをチェックしパワーチェックを終了。ハード面のデフの交換作業も無事に終了し、本格的なセッティングへと入りました。
今回のセッティングのポイントは大きく二つです。まず一つは先にも述べたようにブーストアップのためのスーパーチャージャープーリーのダウンサイズ、ダウンサイズと一言で言っても現状のエンジンに最適なサイズを見つけ出すのがとても重要であり難しくもあります。
この選択を間違えるとエンジンの破損にも繋がりますので慎重に時間を十分かけて行います。
二つ目が今回ドラッグレースでの使用が目的でのセッティングですので、ハーフアクセルの扱いが難しいビッグスロットルの特性をなんとか封じ込めハーフ時でもパワーとトルクを感じる扱いやすい乗り味に仕上げることです。もともと出力がある車両ですのでその辺を殺さず維持しながらハーフ時のコントロール性能を向上させることは繊細な作業になるためとても神経を使います。今回はブーストアップよりもこちらの方がより時間を費やしました。
プーリーサイズも最適なサイズを見つけ出し、ビッグスロットルの調整も無事に終了し、全てセッティングを無事に完了しました。
セッティング後の結果ですが、ブースト1.5kでピーク時の
エンジンパワー822.3hp/6,367rpmトルク100.4kgキm/4,652rpm
ブースト1.2kの中間領域を比較すると、
エンジンパワーが約50hpアップ!トルクが9kgキmアップ!
というデータが出ました。
パワーの800hpオーバーも驚きですが、トルクが100kgオーバーまでだせた事には驚きました!また中間領域でのパワー、トルクともに今までよりも大きく出力向上出来ましたので乗り味にも大きく良い影響が出たのではないでしょうか?
このように当社ではドラッグレースやサーキット走行など競技の種類に合わせたセッティングも行なっております。またパワーアップだけでなくハーフアクセルの乗りにくさを感じるお車にはそれらを改善できるセッティングも行なっております。街乗りから競技仕様までオーナー様のご希望に添えられるようなセッティングを心がけておりますので、ぜひご興味がございましたら9RECORDまでいつでもご連絡ください!お待ちしております。
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